裏千家 十四代 淡々斎 一行幅「蓬莱不老仙」 urasenke the 14th sen, soshitsu tantansai "horaifurosen"

裏千家 十四代 千宗室 淡々斎 1893(明治26)- 1964(昭和39)

裏千家十四代家元。
東京都出身。十三代千宗室の長男。同志社普通部卒。号は碩叟、淡々斎。

1940年全国組織の淡交会を設立、裏千家発展の基礎を築く。また国際茶道文化協会を設立、茶道の海外普及にも努めた。

妻は千嘉代子。子に長女の塩月弥栄子(宗芯)、次女の櫻井良子(宗養)、長男の十五代千宗室、次男の納屋嘉治(淡交社社長)、三男の大谷巳津彦(デザイナー)。


蓬莱不老仙(ほうらいふろうせん)

蓬莱山に棲むと伝えられる不老の仙人を例に挙げ、不老長寿と平穏無事を祈る、おめでたい茶席に相応しい禅語。
「蓬莱」は中国の伝説上の三神山の一つで、世俗から隔絶された別天地とされている。『茶席の禅語』によれば、中国の漢以前に成立したとされる地理書『山海経(せんがいきょう)』には、「そこには仙人が住み、宮殿はみな金でできていて、鳥獣はすべて白く、その山を臨めばまるで海の中に雲があるように見える」とある。また、前漢の歴史書『史記』には、蓬莱山には不死の薬があると書かれており、徐福(じょふく)という人が、秦の始皇帝から命じられ、不老不死の仙薬を求めて旅立ち、ついに帰ることがなかったという伝説も残されている。
蓬莱山は、渤海(ぼっかい)の東の海中にあるといわれる伝説の島。仙人が居住する不老不死の地であることから、長寿を祈り新年を寿ぐ言葉としても用いられる。